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25年度:米国養豚事情視察研修とワールド・ポーク・エキスポ2013の視察

期間:平成25年5月30日~6月9日
株式会社ワイピーテック 佐々木将武

ワールド・ポーク・エキスポ2013は、アイオワ州のデモインで開催された世界最大規模の養豚資材の展示会です。養豚関係企業400社以上が参加し、6月5日から3日間にわたり開催されました。ヨシモトポールとワイピーテックはDDI社とともに共同で出展し、パネル豚舎を展示しました。会場は屋内展示会場、屋外展示会場、ショーピッグエリアの3つに大きく分かれており、参加者は重機メーカーが貸し出す車輌を利用出来たりバンド演奏があったりと非常に賑やかな雰囲気でした。米国の養豚では豚肉生産と同じぐらいショーピッグの生産が盛んで、今回の展示会でもショーピッグのエリアがおよそ半分を占めていました。ショーピッグの会場では、飼い慣らされた豚が屋外をリードをつけずに一般客の隣を歩いているなど、日本で接する豚とは全く違った文化が根付いていました。

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ヨシモトポールのパネル豚舎

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屋外展示ブース

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屋内展示ブース

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屋内展示ブースのショー

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ショーピッグ会場

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自分の出番を待つショーピッグ

Scheetz農場は、アイオワ州デモインにある典型的な家族経営農場で、穀物畑と養豚場を保有しています。広大なトウモロコシ畑の中に豚舎が建てられており、豚肉生産と穀物生産のサイクルを無駄なく回す工夫がされています。豚を飼育する過程で出された排泄物を、周囲の穀物畑の肥料として使用し、収穫されたトウモロコシや大豆などの穀物は加工して豚に飼料として与えています。農場では徹底的なコスト削減を図っていて、養豚を始めたきっかけも、所有する穀物畑に使用する肥料のコストを豚糞で補うためでした。

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Scheetz農場

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広大なトウモロコシ畑

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穀物の種を蒔く大型播種機

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3週間前に植えたばかりのトウモロコシ

Carthage農場は、イリノイ州に多数の養豚場をもつ、獣医師集団によって設立された農場です。この農場は獣医師が経営しているだけあり、防疫に特に力を入れています。防疫の面から実際に農場を視察することは出来ませんでしたが、バーチャル視察ということでいくつかの農場を映像で見学しました。
各農場は病原体の伝播を防ぐために数kmずつ離して建てられており、中には周囲に草が生えないよう砂利を敷き詰めた土地に建設された豚舎もありました。2棟ある種豚場には外部から病原体が侵入してこないように、特殊なエアフィルターを使用した空気の取込口(インレット)を使用していました。また豚を屠殺場まで運ぶトラックも、専用の建物内で洗浄・乾燥させるという徹底ぶりです。

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周囲に砂利を敷き詰めた農場

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出荷前の肥育豚

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豚舎への病原体侵入を防ぐファン

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トラックを丸ごと洗える洗浄・乾燥棟

GSI社はイリノイ州ブルーミントンに本社を構える農業機材メーカーです。メインの商材は穀物貯蔵タンクで、タンクから輸送するためのコンベアーをはじめとした様々なアタッチメントも製造しています。養鶏向けの『Cunberland』や養豚向けの『AP』など主に4ブランドを展開しており、AP製品は日本国内の大手養豚企業でも使用実績があります。

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GSI社の看板

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GSI社の展示室

Vostermans社は、オランダに本社をおくファンメーカーで、今回はブルーミントン工場を訪問しました。Vostermans社のもつブランドのひとつがMultifanで、ヨシモトポールでも平成5年頃から採用しています。モーターの性能と耐久性には定評があり、60℃以上の高温環境下でも問題なく使用できることや、日本のように周波数が東西のエリアで異なる複雑な電気系統をもつ場合でも、対応力が高いことで知られています。

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Vostermans社の社屋

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Multifan

SGI社は、1981年の創業当時、豚の人工授精技術(AI)が世界的に知られていなかった中、AIを手掛け、AIの先駆者と言われています。アメリカ国内を含めて40ヶ国に精液や雄生体を販売しています。

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SGI社の看板

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SGI社 Jim氏の講義の様子

DDI社のJohn Brain Priest(JB)氏のセミナーでは、「豚舎内の温度を均一にすること」「最適食下温度を探すこと」の重要性を学びました。豚は体表からの熱放射と呼吸によって体温を調整しますが、豚は汗腺の発達が乏しいため、空気の流れによって熱放射を促さなければなりません。豚舎内の温度をどこでも均一にすることで、空気の温度や湿度、流れをコントロールし易くなります。また豚の食下量が最大となる温度は、豚がストレスを感じ始める下限温度+0.5℃とされており、即ちそれぞれの豚がストレスを感じる温度帯を探すことが重要であると学びました。

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DDI社 JB氏の講義の様子

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講義の様子